自分を変える心理学

皆さんの日々の悩みを解決出来るような本を共有したいと思っています

人生は20代で決まる!

20代は好きなことだけをして自由に生きるべきだ!そんな考えがあると思います。私も今20代前半で少し前までこんな感じで考えていました。しかしこの本では人生は20代だけではない。だからその先のために20代のうちから準備しといた方が幸せだよみたいなことをを科学的根拠に基づきなおかつ事例を紹介している本です。

 

アイデンティティ・キャピタル

アイデンティティ・キャピタルとは時間をかけて身につけた、自分の経験やスキルのことであり、個人的資産です。アイデンティティキャピタルを手に入れるためにはアイデンティティ・クライシス(自己喪失)が必要である。アイデンティティ・クライシスとはアメリカの発達心理学者のエリク・エリクソンがつくった言葉で「自分は何なのか?」「自分に価値はあるのか」など心理的な危機状況に陥ることである。

人々がどうやってアイデンティティ・クライシスを乗り越えたかという研究では、すべてが備わっていて危機がない人生は、融通が利かず型通りであるという結果がでています。非正規雇用の20代についての研究では、9ヶ月間フリーターである者は、仲間より憂うつ気味で。やる気も失せていることがわかりました。

 

ゆるいつながりの力

社会学者でスタンフォード大学教授のマーク・グラノヴェッターの研究では、ボストン近郊で転職した人たちを調査した結果、仕事探しを助けてくれたのは親しい友人でも家族でもなかったのです。4分の3以上が「たまにしか」あるいは「めったに」会わない人物のつてによってもたらされたのです。これは「弱い紐帯の強み」です。人間関係のテクニックでフランクリン効果というものが紹介されています。これは相手に親しむ気持ちを表せば、相手も同じく親しむ気持ちを持つ効果をいいます。これを利用して小さな頼みごとをしてから大きな頼みごとをするという戦略です。しかしなぜ弱い繋がりの人がたすけてくれるのでしょう。その答えは他人に親切にすると「ヘルパーズ・ハイ」という幸福感が得られるからです。利他主義は幸福感と健康、長寿に結びついてることが多くの研究でわかっています。

 

フェイスブックの嘘

フェイスブックやその他のSNSは自分と他者が繋がっていて一人ではないと人々に思わせる力を持っています。ユーザーの90%が長年の知人との付き合いを切らさないためにフェイスブックを利用していると言われており、50%がサイトを通じて友達の重要な情報を得ていると言います。多くの人々にとって、フェイスブックは友達を見つけるツールというよりは、友達を監視するツールとなっています。調査によると、平均して、自分のページに書き込むよりも他人のページの閲覧に多くの時間を費やしています。研究では400人の参加者が実験用のフェイスブックのページを見て、魅力があると思われるオーナーをランク付けするという実験がなされました。結果は、ルックスの優れた友達がいるオーナーが上位にランクインしました。知り合いの書き込みや写真を真実として受け取っています。書き手のほとんどがトラブルや悩みを隠しているのに、読み手にはそれがわかってません。ほかのみんなが送っているらしいすばらしい生活と比べて気落ちするのです。これが疎外感をもたせ、孤立無援の状態におきます。 

同棲は得?それとも損?

私自身恋愛経験が少ないです。なので現実的なところがわからないのですが確かに普通は結婚する前に同棲した方が相手のことを知る上で大切だと思っていました。

しかし「まず同居」よカップルは、結婚生活の満足度が非同居派よりも低く、離婚率が高いのだそうです。意外ですね。

結果を予測する

人生は不確実な未来の重なりです。それをどれだけ確実に予測して行動できるかそれが成功の鍵でもあります。そこで重要になってくるのが人間の脳の中で不確実な未来未知のことを考えるのに使われる前頭葉です。前頭葉個人が成熟するのに欠かせない脳の部位です。前頭葉が完全に成熟するのは20歳から30歳の間ということが分かっています。確かに自分も20代前半なのですが、やらなきゃいけないことを先のばししてしまったり、いろいろなことで困ってしまうのはこのせいだけではないでしょうが要因としてはあるかもしれませんね。

進化論研究者によると、この20代の決定的な発達は、成人期の複雑な問題に挑むための準備として起こるそうです。適職の見つけ方、パートナーの選び方と暮らし方、親としてのあり方、いつどこで権利を主張するかに備えてのことです。

冷静に落ち着いて考える

ある調査によると、自分の感情をコントロールできる人は人生の満足度が高く、楽観的で、目的意識が強く、他者との関係が良好だということがわかっています

自信はどこから生まれる?

わたしたちはさまざまな場面で硬直マインドセットになります。硬直マインドセットとは知性、運動能力、世渡り術など自分の能力は変わらないと思っている信念を指します。そんな人にはミスや叱責は自分の能力が低いと決めつけられることなのでとても嫌がり挑戦を避けます。

逆にしなやかなマインドセットの人たちは人間は変われる、成功できると信じています。

実際、人は一定範囲で学び、成長できるのは真実です。しなやかなマインドセットの人々にとって、失敗は痛手であっても、改善と変化の機会を与えてくれるものなのです。実際にしなやかなマインドセットの学生の方が、硬直マインドセットの学生に比べて全体的に成績も良く、卒業時には自信と強い信念、やる気、意欲、そして強い力を感じていると報告されています。

折り合って前進する

気持ちが楽になるというのは、大人であることから逃げずに大人になろうと努力する姿勢から生まれるのです。仕事や恋愛、人間関係で苦労しながら努力することでわたしたちは幸せになれるのです。20代ですでに仕事や、経済的安定を得て、なんらかの成功を経験している人は、そうでない20代より自信を持ち、前向きで、責任感もあります。約500人の調査では20代で目標設定して進んだ人は、30代で大きな目標ができたり、専門性が高い向上して起業したりと、幸福感を得ています。

仕事以外で他人と関わることもまた、変化と幸福感を育みます。アメリカとヨーロッパの研究によると、安定したパートナーシップを結ぶことは関係が続くかどうかに関わらず20代にとって安心感と責任感を得る助けになることがわかったそうです。

ハッピーエンドから逆算して人生を設計する

人間には現在バイアスというものを持っています。年代や生活状態に関わらず、人は明日の報酬よりも今日の報酬に惹かれ将来よりも現在を重視します。ダイエットをしようと思っても目の前に美味しいものがあれば今食べて後で運動しようとした経験は少なからずあると思います。これは20代に限ったことではありませんが、特に20代は現在バイアスにおちいりがちです。20代の脳は、結果を予想して結果を予想して将来の計画を立てるという思考回路が、まだ発展途上です。

まとめ

やはり20代は好きなことをやる時期だとか自由に過ごせとかよく言いますが、そうではなくてしっかり考えて将来を見据えた上で行動することなんだなぁとわかりました。

とは言っても自分は自由に生きたいですね!